朝から静まり返っている商品企画開発部。
康から事の次第を聞いての靖子、
「えぇ~~。全治3か月って…ユッコ。」
康、
「うん。」
「左手に、そして左足…こっちは、骨折。…そんな…。」
そして入社してきた奈都美たちを見て靖子、
「ナッちゃん、カンちゃん。ユッコ…。」
奈都美、葉月、そんな靖子を見て、暗い表情で、
「う…、うん。」
そしてミーティング。
瀧澤、
「昨日はみんな、ありがとう。」
内海、
「…でだ。今、菱川と神田が担当している翡翠堂、メインは神田~~。そのまま、頼む。但し、バックアップに、七瀬~~。尾田~~、出来るか~~。…って言うか~~。やってくれ~~。」
葉月、奈都美と伸永に両手を合わせて。
奈都美、笑顔で…。そして、
「かかかか。ある意味…、予想は…してた。」
葉月、小さな声で、
「サンキュ。」
午前10時過ぎ。商品企画開発部に訪れた男女2名。
あちらこちら、見回して。
スタッフたち、
「えっ…???」
男性、
「クック・ル・ポット、商品企画開発部は…、こちらだと…。」
内海、
「…???お馨さん…???」
瀧澤、いきなり椅子から立ち上がり、
「菱川さん。」
スタッフ一同、
「えっ…???」
奈都美、葉月、
「ユッコの…。」
瀧澤、
「おはようございます。わざわざ…、足を運んで下さり、ありがとうございます。お電話いただいて…。」
そして、
「みんな、こちら、菱川木綿子さんのご両親。」
スタッフたち、それぞれ椅子から立ち上がり…。
男性、スタッフ全員に、お辞儀をして、
「いつも…、木綿子がお世話になっております。父の清隆(きよたか)です。そして…。」
となりの女性に向いて…。
女性、
「木綿子の母の、沙月(さつき)と申します。この度は、木綿子の事で、本当にありがとうございます。」
清隆、
「今朝、早く、こちらに着きまして…。」
瀧澤、
「木綿子…さん…。」
沙月、
「えぇ…。」
「警察からは…???」
清隆、
「いえ…、まだ…。」
「そうですか~~。」
沙月、
「でも…、私たちが…病室、入ったときに、ひとりの女の子が…。」
内海、
「女の子…???…あぁ…。」
清隆、
「えぇ…。木綿子から守ってもらった子で…。講義に行く途中に…寄ったとかで…。」
瀧澤、
「そうでしたか~~。」
その時、
「えっ…!!!」
伸永。
翔、
「どうした…???」
「部長…、これ…。」
タブレットを右手で持って、瀧澤の方にかざして。
靖子、
「伸永、今…。不謹慎な…。」
「でも…。」
伸永、
「ユッコさんの…。」
一同、伸永に注目。
内海、
「おま…、仕事中に…。」
瀧澤、伸永に手招き。
伸永、
「すみません。」
翔の後ろから…。
瀧澤、菱川夫婦に、
「すみません。」
清隆、
「いえいえ。」
伸永、
「これです。」
瀧澤、画面を見て、
「えっ!!!これって…???」
そして、
「菱川さん。これ…。」
伸永、内海に、
「ユッコさんの事件…、ネットでニュースになってます。」
内海、
「何っ…!!!」
画面には、「東京都〇〇〇区、〇〇〇3丁目にて起きた女子暴行事件。……、警察では、連続暴行事件として捜査…。」
清隆、
「これは…。」
沙月、
「おとうさん…。」
瀧澤、
「連続って…。」
内海、自分のパソコンで、
「尾田、どこだ、どこだ…???」
伸永、
「ちょっと…、すみません。」
内海の席にスタッフが集まる。
内海、
「あった。」
清隆、記事を読んで、
「うんうんうん。この通りだ。」
沙月、
「おとうさん。」
内海、
「凄い、似顔絵も…。」
その似顔絵を見て瀧澤、
「あの…大学生の子、覚えてたのね~~。ふたり組…。」
そして、その似顔絵を見ながら靖子、
「ふ~~ん。なんとも…、遊び風な…。」
康、
「確かに…。」
勇喜雄、
「やれやれ…。」
奈都美、
「凄い顔…。…にしても…、リアル…。良く描けてる~~。」
けれども、
「…ん…???」
葉月、
「うそ。うそうそうそ。ナツ…、これって…。もしかして…。」
奈都美、
「…ん…???カンちゃん…???」
「ほらほら、この鼻のところのホクロ。」
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※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋