「休んでいるところ、悪いな。」
内海。
奈都美、戸惑いながら…、
「あ…、いえ…。」
「菱川が、病院に運ばれた。警察からお馨さんに電話があったらしい。」
スマホの向こうで内海。
奈都美、
「うそ!!!!」
「暴行に巻き込まれたらしい。」
「暴行って…。そんな…。課長…、ユッコ。」
「あぁ…。お馨さん、すぐに病院に向かった。俺も今から家…、出る。」
遠くから、「お父さん、財布、財布。」の声が聞こえる。
内海、
「おぅ。」
そして、
「神田には…知らせた。これから、翔に電話する。」
「あ、はい。」
「じゃな。」
その瞬間、奈都美、
「あ~~っ、課長~~。病院…???」
内海、
「おっと。」
そしてメモを見て、武蔵原総合病院だ。」
「武蔵原総合病院…。」
奈都美。
「…どっかで…聞いた…???」
内海、
「じゃあな、急…。」
奈都美、
「あ―――――っ!!!」
通話が切れる。
「ノブのお姉さんの旦那さんっ!!!もしも…。あれ…???切れてる。」
3人が奈都美を見る。
広武、奈留美、
「どうした~~???」
「びっくりした~~。」
妃呂美、
「なになに、お姉ちゃん…???」
奈都美、慌てて、
「ごめん、私…、出掛ける。」
奈留美、
「どうしたの…???こんな時間に…???」
「ユッコが、病院に運ばれた。暴行に巻き込まれたって…。」
「え~~~っ!!!」
広武、
「おぃおぃ。物騒だな。」
妃呂美、
「ユッコって、お姉ちゃんの会社の…。」
「うん。私の友達。」
すかさず奈都美、
「た~~いへん。」
そして履歴を出して、指でポン。2回のコールで相手が出る。
「ノブ、大変、ユッコが病院、運ばれた。」
伸永、
「えっ、うそ!!!」
「私、今から病院行く。」
「あぁぁぁぁ、七瀬さん、病院…。」
「武蔵原総合病院。」
「武蔵原…。」
すぐさま、
「姉ちゃんっ!!!!」
奈都美、
「あっ。そっか。」
遠くから女性の声、「どうしたの…???」
伸永、
「会社の人が武蔵原総合病院、運ばれた。」
梨花、
「へっ…???」
「七瀬さん。今、僕も出ます。」
そして、
「姉ちゃん、病院まで送って。」
梨花、
「えぇ…。良いけど…。えぇ…???何…が…???」
伸永、
「あっ。七瀬さん、七瀬さんち、向かいます。」
奈都美、
「あっ。うん。ありがと。…あっ、それじゃ…、ノブ…、」
広武、
「ノブ…???」
奈留美と妃呂美を見ながら…。
奈留美、妃呂美、
「…???」
首を傾げて…。
奈都美、
「トモさん、寄って。今から電話するから。」
伸永、
「はい。分かりました。」
電話を切ってすぐに葉月から電話。
「あっ、カンちゃん、今…課長から…。」
「うん。私も今から向かう。そっち寄るよ。」
奈都美、
「あ~~。うん、ありがと。でも、今…、ノブ…。…いや。尾田君に電話して、お姉さん…、こっちに回ってくれる。」
葉月、
「あ、あ~~。そっか…。じゃ、私…、先…行ってるね。病院…???」
「うん。分かってる。武蔵原総合病院。」
「そう。…確か…、尾田ちゃんのお姉さんの旦那さま。」
奈都美、
「そうそう。そこ。」
「分かった。じゃ、病院で…。」
通話を切って葉月、車を走らせる。
朋代の自宅。伸永、後部座席の合図をして…。
朋代、
「ごめんなさい。いきなりでビックリ。」
「トモさん、七瀬さん、向かいます。」
「うん。お願い。ナツから電話来たから。」
朋代、梨花に、
「すみません、わざわざ。」
梨花、
「ううん…。良いのよ。いつも行っているトコだから。」
奈都美の家。電話している奈都美。
朋代、ドアを開けて…。
奈都美、ドアから車内へ。
「うんうん。今から向かう。」
相手は翔である。
「翔も今から病院、向かうって…。」
朋代に。そして、
「尾田君のお姉さん、すみません。」
「いいぇ。いつも、伸永、お世話になってます。」
奈都美、
「いいえ、いいえ。こちらこそ。助けられてばかりで…。」
その声に梨花、
「へっ…???」
その時、奈都美、
「えっ…???」
そして朋代を見て…。
朋代も…、首を傾げて、
「…???」
奈都美、
「あれ…???」
こちらも首を傾げて。
「はは…???」
梨花、バックミラーから、奈都美の顔を…、
「ふふ…。」
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※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋