ドキドキ スマホの向こう、内海、
「どういうことだ七瀬~~。コンペって…???」

丁度、数メートル先にベンチがある。
そこまで歩いて座り奈都美、
「デランナの荻部長も、今朝、話を聞いたそうなんですけど…。」

「うん。」
「リーダーの園枝真香さんは、ウチの企画、凄い、気に入ってくれたんですけど…。その荻部長が、その…1社の企画と比較して決めたいって…。私たちも…何がどうなっているのか…。」

内海、受話器を耳に、
「うん。」

「…で、その1社の企画を付け加えなければ、企画自体…なくなっちゃうって…。」

「いやいやいや。それはないはずだ。仮に、そんな事をすれば、契約違反になってしまう。おっかしぃな~~。それくらい、デランナ、認識しているはず…なんだけどなぁ。」
そして内海、
「とにかく話は分かった。お馨さん、今、席外してるから、話はしておく。…おまえたち、これから…、店舗周りだろ。」

奈都美、
「えぇ…。そうです。」

「お疲れ。こっちからも…デランナ…確認しとく。」
内海。

「分かりました。はい。」
奈都美、そして通話を切る。
「ふ~~。」

伸永、
「課長…、なんて…???」

「うん。課長も…デランナ…確認するって。」
「そうですか~~。」

「それにしても…、コンペって…???それに…、常務のボンボン…???」

そのボンボンの言葉に伸永、
「ぷっ。」

奈都美、そんな伸永を見て、
「はは。うん。笑えるよね~~。」
にっこりと。けれども、そのニッコリが、
「わっ!!!!」
思い出したように、
「尾田君っ。さっきの…???あれ…何っ???…何が…あったの…???」

その声に伸永、口を真一文字にして、目を真ん丸く、キョロキョロと…。
「な……に…、も…。」

奈都美、
「ない訳ないじゃんよ~~。」
伸永の左肩を右拳で、トン。
「今度は目にゴミじゃなくって…。」
そして、
「まっ…電話の最中…だったから…良くは…。」

伸永、体を縮こまらせて…、
「ごめんなさい。」

奈都美、
「いやいやいや。ごめんなさいって…。なんでよ。」

「自然に…、足が…。」
「自然に…足が…???」

つまりはこういう事である。

奈都美がスマホで内海と電話を…。歩道に出てすぐに。
奈都美、右側のデランナの建物を左側上に大きく傾けて話している途中、
前から奈都美に向かって歩いてきた男性3人グループ。
その一人が奈都美の右肩にわざとぶつかったのである。
ぶつかった感触は奈都美、あるが通話中。そんな奈都美をぶつかった男性がギロリと睨み、
奈都美に向おうとした途端、自分の右腹部にドンという激痛。
伸永の右足である。

男性、少しよろめきながらもその男性を睨みつけ…たのだが、
逆にスーツ姿の男性の形相に、後ずさりしたのだった。

ものの数秒の出来事。

その話を聞いた途端、奈都美、
「うそっ!!!」

伸永、頭をペコリと、
「ごめんなさい。」

奈都美、思いっきり、両手のひらを振って、
「いやいやいやいや。ごめんなさい…じゃなくって…。ノブ…。あんたって…???…なになになになに…、何者…???…思いっきり、喧嘩…強いじゃん。」

その声に逆に伸永、
「いやいやいやいや。とんでもない。喧嘩なんて…。いやいやいや。今まで、一度もやった事が…。」

奈都美、その瞬間、変顔して、
「はい…???」
そして…、
「へっ…???…はっ…???…一度も喧嘩…した事が…ない…。」
腕組しながら…。…けれども、
「はい…???どういう事…???した…事なくって、なんで…そうなる…???…なれる…???」

伸永、
「ぼ…くも…、あんまり…分かんないんですけど…。体が、勝手に…動くって言うか…。はは。はははは。」

奈都美、泣きそうな声で、
「うっそ~~~。」
けれども、
「でも、でもさ。前にも…こういう動きって…。…その…、あったの…???」

伸永、
「う~~~ん…???あった…かな~~。…もし…。」

奈都美…、
「うんうん。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋