ドキドキ 「ふ~~ん。尾田君が…デザインを…???」
翔。

「うん。さすがは芸大出身。ほんの数分…???いや…、数秒でサラサラと…。」
奈都美。

「大人しくって、おっとりとしている、あいつがねぇ~~。」
「人はみかけによらない。…な~~んだけど…。とにかく…とんちんかん。」

翔、
「はぁ~~???」

「あいつは、人の色恋に興味がないのか…。」
「何の話…???」

「今日だってさ。トモさん、いきなり優里亜の話になって、優里亜って、翔の元カノって言ったの。」
「うん。」

「なのにあいつ、全く興味なし。」

その声に翔、
「ぶっ。かっかかか。ほんと~~???」

「全く…、完全に拍子抜け。」

翔、
「クッククク。」
ドリンクを飲みながら…。

夜のカフェ。翔が奈都美をデートに誘って入ったカフェである。

翔、3年付き合っていた女性、加瀬優里亜と別れ、
商品開発部の課長、内海から背中を押されて奈都美と交際開始。
その折、仕事帰りにデートをしながら、ふと気分だけで入ったカフェである。

加瀬優里亜、元々は商品開発部出身。翔と共に配属となった部署。
その当時は、スタッフの中に20代は翔と優里亜だけ。
そしてその当時はまだ商品開発部も一般的な商品の開発に固執していた。
業績もそれほど突発する事はなく現状維持。そんな中で、人事異動である。
翔と優里亜がまだまだ本調子ではなかった入社から3ヶ月後、
その人事異動で部長、課長が入れ替わってしまった。
現在の瀧澤と内海がそれぞれ商品開発部の部長と課長に。

その人事異動で商品開発部の在り方が一新される。
問答無用で新しい商品開発に乗り出したのである。
若者向けの商品がふんだんに取り入れられるようになった。
いきなり翔と優里亜がコンビを組んで新しい商品の開発に着手。

その内、ふたりの間に同僚以上の思いが芽生え始めて行った。
けれども、新しい商品を開発し続けていく中で、
ふたりの力量がハッキリと表れ始めてきたのだった。
所謂、仕事はお互いに出来るのではあったが、能力的には、優里亜が翔を上回っていた。

社のふたりの評価としても、翔以上に優里亜の評価が高かった。
次第に優里亜は、自分に対してのその評価に自画自賛。
翔を自分よりも格下に思うようになってしまったのだった。
しかも、それを決定付けしてしまったのが、
その当時、営業の花形営業マンとして社内でもエリート。
しかも、女性にも好評のある男性社員、勝巳芳樹(かつみよしき)から営業へとラブコール。

優里亜は、まだ商品開発で仕事をしたかったのだが、
勝巳からの好条件でのアプローチで、乗り換えるという事になった。
それと同時に翔との関係も、「これ以上は…。」

翔本人としては、優里亜を諦め切れなかったが、相手が営業の花形でもあり、
自分からすれば大先輩。優里亜とは喧嘩別れともなったが、
仕事的にも、恋愛としても、その時点で、覇気がなくなってしまったのだった。

その後、瀧澤、内海も若い社員を募集。
そして商品開発部に配属されたのが、菱川木綿子。
その1年後に入社して配属されたのが、七瀬奈都美と神田葉月である。

そして、意外にもこの3人の女性たちが、今までの商品開発部の、
ある意味での新商品開発への突破口となったのである。
しかも妙に、この3人と翔がマッチングし始め、商品開発が今までとは様変わりとなった。

瀧澤と内海の思惑が2年目にしてようやく形になったという事だった。
そんな中で、周囲が一番男女のコンビとして好印象を持ったのが翔と奈都美である。

「これは…もしかしたら…、面白くなり…そう…???」
と、ふたりを意識し始めたのが内海、瀧澤に、
「お馨さん…。あいつら…???」

瀧澤、
「庸ちゃん、あんた、今頃…???さっさと、翔の背中、押して。」

…と、なったのである。

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋