奈都美、
「それそれ。」
瀧澤、内海、
「へっ…???」
「ん~~???」
「私と尾田君担当の新商品。」
奈都美。
「あ~~。営業の加瀬優里亜のアイディアのあれか~~。ショップに行かなきゃ食べられないムースがコンビニで食べられるって…。」
内海。
奈都美、
「はい。…で、課長から言われて試作。」
「うん。」
瀧澤。
「その時に、試作を食べて、尾田君、用紙にサラサラと…。…で、それを見てビックリ。」
内海、
「ふ~~ん。」
瀧澤の顔を見て。
奈都美、
「見た瞬間、私だったら、買っちゃうって。…まぁ…、ボールペンでサラサラと書いたようだったけど…、物凄い完成度。」
その声に瀧澤、内海の顔を見て、顔をチョコンと傾けて…。
内海、
「ほぅ~~~。これは、これは、頼もしい~~。」
瀧澤、
「しっかりと…、伸永…尾田君の事、見てあげて…。」
内海、
「まっ、蔵助(くらのすけ)にも、言ってはあるんだけど…。七瀬~~。頼む。物凄い内気で、おとなしいヤツだけ…ど~~。…但し、頭脳は明晰~~。」
そして、瀧澤の顔を見て、
「ですよね。お馨さん。」
瀧澤、
「…らしい…ですよ~~。梨花さんの話だと…。…私も…梨花さんから、馨子、お願い、あんたのとこで、面倒見て。って…頼まれちゃった口だから~~。…とは…言え、私だって、伸永とは…、あんまり…面識はないんだけどね~~。」
「それはそうと…、七瀬、おま…、翔とは…???」
その声に瀧澤、
「もぅ~~。庸ちゃ~~ん。そういうこと…、こういう場所で、当人に訊く~~???」
そんな瀧澤に内海、
「いやいやいや。そんな…お馨さん…。俺だって、気になるでしょ。こう見えても、翔の背中…、押したの…俺ですよぉ~~。」
そんな内海に奈都美、ペコペコと頭を下げて。
瀧澤、半ば、呆れ顔で、
「はいはいはい。そうでした~~。はいはい。」
奈都美、
「ご心配なく。御蔭様で、良きお付き合い…、させて頂いております。」
その声に内海、にっこりと、
「そうか、そうか…。」
瀧澤に指さして、
「ほれ…。」
そして奈都美を見て、
「ねぇ~~。」
奈都美、
「ぷっ。」
瀧澤、ビールを一口飲んで、
「…ったく~~。」
それから数十分後、瀧澤、
「ヨシ。ナッちゃん、そろそろ帰ろっか。」
奈都美を見て。
奈都美、
「あ~はい。うん。」
「庸ちゃんは…当然…ま~~だ、いるよね~~。」
そんな瀧澤に内海、
「あい。飲ませて頂きます。」
「奥様、明日まで、出張~~。亜衣子(あいこ)ちゃんは、合宿~~。家に帰っても、誰も~いな~~い。」
内海、
「その通りで~~。」
瀧澤、
「ふふ。行こ、ナッちゃん。」
奈都美、
「はい。」
レジで精算して瀧澤、
「じゃね~~。後は、よろしく~~。」
庸史に。
庸史、
「あ~~い。ご馳走様でした~~。七瀬、よろしく~~。」
玄関のドアを開けての瀧澤。
内海、
「まっ、男どもが寄ってきても、逆に…のめされるけどな~~。」
そう言いながら両腕を広げて、左右上下に。
「女だてらに、合気道、二段。うぅ~~~。…まっ、背も高く~~。日本人離れした…マスクなんだけどね~~。まま、プロポーションも…それなりでは…あるけど…。…けど…、図に乗って手を出したら、恐いよ~~。」
左腕を伸ばして、思いっきり捩じって、
「イテテテテテ~~って…事になるから、気を付けなよ、お兄さん。」
ふたりのジョッキを片付けに来た店員に。
店員、
「あっ…???はぁ…???」
首を傾げて…。
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庄司紗千 花笠音頭
※ご本人の承認の下、紹介させて戴いております。
Source: THMIS mama “お洒落の小部屋