ドキドキ それから数日後、巽、実家で…。

知美、
「えっ…???巽…、今…、何て…???」

その隣で達樹、
「う~~ん。」

「いやいやいや。逢坂…さんと…付き合うって…。うん。まぁ…、それは…うんうん。良いけど…。」
巽の隣で座っている翠を見て、
「アパートを…引き払って、今度は…焼き鳥屋の…隣に…住むって…???はい…???」

達樹、
「う~~~ん。」
腕組みをして。

翠、畏まりながら、
「…はい…。実は…、店主も…もう…契約し…終わっちゃってて…。…で、もう…来月から…工事も…。あ、ははははは。」
困ったような…顔をして。

知美、
「そ…んな…。私たちに…何も…。話し…なく…。」

達樹、
「う~~~ん。」

「私たち…だって、そんな…、準備とか、心…づもり…。」

達樹、口をへの字にして、
「ふん。ん~~~。」

知美、
「もぅ!!!さっきから、う~~ん。ふ~~ん、ばっかり。」
達樹の左太ももをペンと叩いて知美。

翠、思わず、
「ぷっ。」

巽、
「とうさん。」

達樹、
「う~~ん。」

知美、変顔。
いきなり、
「お父さん!!!」

達樹、下を向いたまま。けれども…、数秒後、顔を上げて、右左、キョロキョロと…。
「……。まっ。逢坂さん。なんだ…。巽の事…、よろしく、お願いします。」
頭をコクリと。

知美、
「は…あ…???」

巽、
「父さん。」

翠、
「遊馬…さん…。」
キョトンとした顔をして。

知美、
「な…、なに、言ってんの…いきなり。」

すると達樹、
「いいじゃないか。」
妻に。
「ん~~。…それに、今今、すぐってわけじゃ…ないんだろ。」

翠、
「え…えぇ~~。」

「いずれにしろ、巽にようやく、一緒にいられる人が見つかった。…んまぁ~~。それにだ。巽が脳梗塞になって、ここまで体、良くなったって言うのも、逢坂さんが毎日、見舞いに来てくれた。おまえだって、喜んでたろぅ。」

知美、
「それは…そう…だけど…。…でも…。」

「それにだ。それに。話しを聞けば、逢坂さんがいなかたら、巽、大変な事になっていた…かも…知れないんだろ、東京駅で。」

その話を聞いて知美、唇を尖らせて…。

「普通なら、もう…普通の体に、戻れるか、分からない状態だったんだろ。そんな逢坂さん…。」

黙って巽の母親の顔を見て翠。そして父親の話を聞きながら…。

「それに。聞くところによると、逢坂さんの住んでいる焼き鳥屋。かなりの評判らしいじゃないか。逢坂さん、友達にも恵まれて…。店主の人柄が…うかがえるってもんじゃないか。」

知美、
「それは…そうだけど…。」

「そんな良い環境から逢坂さんを…俺だったら、奪いたくない。」

翠、
「遊馬…さん…。」

巽、
「父さん。」

「多分、焼き鳥屋の隣だったら、今まで以上に、良い環境に…恵まれるんじゃ…ないか…。それに…。」
口を濁すように…、
「焼き鳥が、安く…食えるかも知れない…。」

そんな夫の顔を横目で睨みながらの知美。

思わず翠、
「ぷっ。くくく。」

巽、
「父さん…。」
困ったような顔で…。

翠、
「はい。是非、お出でください。しっかりと…会員価格で…。大サービス。」

達樹、その声に、笑顔で、
「ほんと…???」

「いやいやいや。そうしないと…私が、店主に怒られますから…。」
にっこりと。

巽、翠に、左目を歪めて、
「会員価格…???そんなの…あったの…???」

翠、キッパリと、
「ない。」

達樹、いきなり左肩をガクンと。

翠、クスクスと、
「だって、絃に任せっきりだもん。」

巽、
「あ~~。あ~~。はははは。」
 

 

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋