ドキドキ ほんの1時間の出来事ではあった。
けれども、この1時間の出来事は病院内では大問題。

屋上から降りて病室に向かう翠を見掛けた数人の看護師、
「逢坂さん、どこ行ってたの!!!」

その瞬間、翠、
「へっ…???」

看護師、別の看護師に、
「先生に逢坂さん、いたって、報告して。」

「はい。」

翠、目をパチクリ。

看護師、
「もぅ~~。病室にいなくって…。び~~っくり~~。」
そして、苦笑いしながら、
「もぅ~~。勘弁して。あなた、普通の体じゃないんですから…。命は…とりとめたと言っても…。もぅ~~。」

病室に向かいながら翠、
「ごめん…なさい…。」

そして、それからは翠も、医師の許可をもらって、ユウマと言う男性と、晴れの時は屋上、
そして雨の時は外が見える場所で会話を楽しむようになっていた。
既に2週間も経過すれば、男性は車椅子から松葉杖。
そして、その頃から、翠の心の中で、何か疼くものを感じていた。
ベッドの中でも、横になっていると、妙に胸が痛んでくる。そして、涙が出てくる。
そして、男性といる時には、何故か物凄い笑顔になっている自分…。
何なのかはまだ…気付かなかったが…。

当然ではあるが、男性も、そんな女性と一緒の時は確実にはしゃいでいた。
そして、遂に、男性と会っているとき、楽しい。
けれども、何故か鼓動が高鳴りながら話を、しているのだった。
そして、そんな自分の思いが、ようやく、何かと自分でも気づき始めた時…。
屋上に行っても、その男性がいない。

そして巡視に来た看護師に、
「ねぇ…、蛯原さん…???…ユウマ…くん…???」

看護師、メモを取りながら、
「ふ~~ん。退院したよ。」

「えっ???彼…。退院したんだ。」

看護師、
「ふん。2日前に。あら…、逢坂さんには…、何も…???」

そんな看護師に翠、
「うん。」
そして、数分後、いきなり布団を頭まですっぽりと。
「もう!!!なんで言ってくれなかったのよ。」
そして涙がとめどもなく流れて…。
「もう…逢えないじゃん。好きだったのに。もう逢えないじゃん。もう!!!!!!!もぅ――――――――――っ!!!!」

「みど…???みど…???」

万美から声を掛けられて翠、
「へっ…???」

尋音、
「どうしたのよ、何か、考えていたような…。」

「もしかして…、みど…。巽君って、あの…ユウマ…って…???」

翠、そんな万美に、
「いやいやいやいや。そんな…、タイミング良く…。だって、あれから10年…経ってんだよ…。」

にこやかにスタッフにもてなしている柴乃と巽。

そんな中で呉羽、
「ねね、菫さん。ユッキと、ゆずちゃん、中学の同級生なんだって。」

その声が聞こえていきなり菫の隣の惇哉が、
「ぶっ!!!うそ。ほんと…、コバ…???」

呉羽、
「うん。自己紹介で、いきなりその事実が判明。」

菫、素っ頓狂な顔をして、
「まっ!!!」

惇哉、
「ふ~~ん。ユッキとゆずがね~~。中学の同級生…。」

そして、
「ははは。何とも…偶然と言うか、奇遇なんて…、あるもんだね~~。」

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Source: THMIS mama “お洒落の小部屋